夢のカメラ

f0388515_16392360.jpg
minolta repo



ハーフサイズカメラがブームになった背景には、誰にでも簡単に撮影できたことがあげられますが、とても家庭のお財布に優しかったことも、ブームを大きくした一因といわれています。

それまでのカメラは、一部のお金持ちの嗜みとしての側面が強く、どちらかというと富裕層の男性の趣味という位置づけにありました。


そこでオリンパスが発売したPenが、今までのカメラの常識を切り崩します。

Penは、当時のカメラとしては異例の5,800円と、初任給のわずか1/3という衝撃的な価格で発売されました。

この頃の一眼レフは、ボディだけでも3万円を越えますので、いかに安価であったかがわかると思います。

大卒初任給が16,000円・ラーメン50円・かけそば40円・銭湯23円・牛乳16円の時代ですから、簡単に一眼レフを手にすることは難しいですね(^^;)

それでいて手抜きをせず、カメラとしての機能や高度なレンズ設計など、しっかりとした品質のカメラを生産する努力を惜しみませんでした。

フォーマットが小さい分不利になるレンズに、決して妥協をしなかったという話は、今でも語り継がれています。


誰もが夢に見たカメラに手が届くとなれば、今まで購入できなかった人々が一斉にカメラを手にできる時代が訪れます。

今までは男性の趣味だったカメラも、だんだんと女性がカメラを楽しむようになり、家族写真や修学旅行など、さまざまな生活の場面にカメラが浸透するきっかけとなりました。

オリンパスのPenから始まり、各社から発売された小さなハーフサイズカメラ達は、人々にカメラで写真を撮る楽しさを伝える立役者であったことがわかります。


この現象は、日本でのみ起きたブームであり、世界的には起こらなかったということも興味深いですね。

戦後の高度成長期に東京オリンピックを控えた時代背景から、人々が夢や希望を持ち、日々の暮らしを楽しむツールとして、カメラがとても重宝された時代なのかもしれません。


appledrink2411

[PR]
by appledrink1124 | 2018-04-03 18:00 | Film Camera | Comments(0)